yakateru ギターの本棚

写真とギター曲 NO21-NO40

Photo NO21 誰だろう

今回は、ウィーンの人物像の写真です。誰の像かは不明とのこと。さて、この腕を組み空を見上げる人物像から思い浮かぶギター曲は、・・・
リョーベートのカタルーニャ民謡集から「先生」です。この曲は、戦争へ行く先生を想う少女の嘆きを曲にしたものと記憶にありますが、その思いを募る先生そのものがこの像ではありませんか。結構若くてイケメンにも見えますし・・・・

(追伸)
河地先生より、この像は、ドイツのドレスデンで撮影したマルツィン・ルターの像だそうだという連絡ありました。ルターは、ドイツの神学者、教授、作家、聖職者です。「先生」と思った印象は、まんざら間違いではなさそうです。

NMLの音源URL
https://ml.naxos.jp/work/4816549
マルツィン・ルター像(河地先生撮影)
リョベートの「先生」 冒頭

Photo NO22 & 23 ヴァイオリンとキリスト

NO21に続いて人物像が2枚。一枚は、クレナモのストラヴィバリウスの像で最高の名器といわれる自身のヴァイオリンを持っています。2枚目は、ロンダリーニのピエタ。イタリア、ミラノの博物館にあるミケランジェロ最後の作品だそうです。ピエタは、十字架に磔になったキリストの亡骸を抱く聖母マリアの像のことで、「憐み、慈悲」を表しているとのこと。

今回、この2枚の写真を見たときに浮かんだのは、同じ曲でした。セゴビアによる「バッハのシャコンヌ」です。ストラヴィバリウスのヴァイオリン、ピエタの絶望と慈悲、さらに希望。
強烈にヴァイオリンのイメージを持つバッハのシャコンヌは、悲劇的・絶望的な前半の短調部分、慈悲と希望を感じる中盤の長調部分、そしてすべてを飲み込む悟りを感じさせる後半で構成されている変奏曲です。特に、ピエタの像は、まさしく絶望、そして慈悲,最後に悟りという流れを表した作品(だと思います)。ということで、早朝の起きがけの頭に飛び込んできた(先生のメール)この2枚の写真を見たときに浮かんだイメージです。
なぜ、セゴビア版かと? セゴビア版は、バッハを乗り越え(無視し?)、感情の中に埋没する印象を持っているから、かな?

NMLの音源URL
https://ml.naxos.jp/work/730653
クレモナのストラヴィバリウス像(河地先生撮影)
ロンダリーニのピエタ像(河地先生撮影)
バッハ シャコンヌ(セゴビア版)の冒頭

Photo NO24  スイスのフォルン

おっ、これはまた・・スイスのフォルンの演奏写真(チェルマットの街の広場だそうですが)。写真そのものが音楽を奏でている写真の時に思い浮かぶ曲は、そのフォルンそのままの曲になってしまいますね、こりゃ。単純に、ソルの「狩り OP47-2」ということで・・・
いやいや、ちょっと曲のイメージが違いますね。むしろ、昔、塩見ギター教室で練習した「カルカッシ練習曲のNO6ニ長調 アレグレット」でしょう! 狩りの始まりのファンファーレの響き。ちなみに、「ギターレター カルカッシ練習曲編 NO5」にこの第6番を取り上げて演奏の仕方等を記載していますので、よければ覗いてみてください。
スイスのフォルン(河地先生撮影)
カルカッシ練習曲NO6の冒頭

Photo NO25 駐車場にて

スイスの山間部の集落での駐車場のひとコマ。おうっ!これは、ついに、ヘンツェのような現代音楽的無調性音楽の出番か!
よく見ると、切り立った山(崖)に建物がへばりついているのが車の窓ガラスに映っているところのようです。
ただ、思い浮かんだのは、「リョベートのカタローニャ民謡 盗賊の歌」。現代曲ではありませんでしたし、無調性の曲でもありませんでした。この崖に囲まれた山間の地で、かつ、車の窓ガラスに映ったちょっと泥棒的な場面の写真が「盗賊」とつながったようです。ちなみに、民謡のもと歌の歌詞は、なんでも石川五右衛門のように、捕らえられた盗賊が窯ゆでの罪に会う辞世の歌だそうで・・さすがに、そのイメージではないですが。というか、この曲結構明るい曲ですよね。

NMLの音源URL
https://ml.naxos.jp/work/4733368
スイスの山間の駐車場にて(河地先生撮影)
リョベートの盗賊の歌 冒頭

Photo NO26 1本の杉の木

スイス山中のロッジ駐車場・この〜木なんの木気になる ki〜・・というメッセージ付きで送っていただいた杉の木の写真。あまり天気の良くないような感じです。雨、あるいは霧なのでしょうか。1本すっと立つ木からは、当然クリスマスツリーを思い浮かべます。集落の中にぽつんと立っていることもあり、その気持ちは強く残ります。しかし、それは安直だろうと思い、さらに想いを浮かべると・・・・
テデスコのスペインの城組曲より「CONTEMPLACION(静思)」ではどうでしょうか。人間の生活する小さな集落を声もなく守り続ける一本の木。霧の雰囲気が創り出す静寂と、一本の杉の木が創り出す尊厳。なかなかかと。

NMLの音源URL
https://ml.naxos.jp/work/148908
スイス山中のロッジの杉の木(河地先生撮影)
テデスコ スペインの城より第4曲 冒頭

Photo NO27  フォロ・ロマーノの梁とキャピタル

フォロ・ロマーノ、梁とキャピタル。フォロ・ロマーノは、古代ローマ時代の遺跡のことだそうで、キャピタルとは、建築用語で『 柱頭部には床を補強する目的でキャピタルと呼ばれる支板が取付く』ということで・・・・で、ギリシャ風に言えば、ドリア、イオニア、コリントなどの言葉が思い浮かびます(河地先生談)
少しわかってきたのは、このようにきちんとしっかりとそして歴史的に重みのある時に思い浮かぶのは、ジュリアーニか、バッハかということ。最初は、ジュリアーニの「GIOCOSO」かなと思いましたが、ちょっと重い。この遺跡はほんの一部分が残っているだけですが、威厳、格調の高さを感じます。ということで、バッハの「無伴奏チェロ組曲第6番プレリュード」はいかがでしょうか。元のチェロでは重すぎるのですが、ギター編曲版ではちょうど重さと気品とがよさそうな感じです。

NMLの音源URL
https://ml.naxos.jp/work/1347852
フォロ・ロマーノの梁(河地先生撮影)
バッハ 無伴奏チェロ組曲第6番プレリュード 冒頭

Photo NO28 ポンテベッキオ橋

お懐かしい!私も行ったことがあるイタリア、フィレンツェの名勝ポンテビッキオ橋。この写真は、橋が架かるアノル川の脇のレストランからとったものかな?とてもイタリア的で明るくいい写真ですねえ。頭には、ヴィバルディの音楽が流れますが、ギター曲というと・・(対岸のブティックに入って撮った写真だそうです(河地先生談)
ジュリアーニ、違うなあ。カルリ、違うなあ・・
イタリアではなく、スペインの作曲家でスペインの港町をイメージして作曲された曲、アルベニスの「カディス」を思い浮かべました。この明るさ、楽し気な感じ、どうでしょうか?

NMLの音源URL
https://ml.naxos.jp/work/638374
ポンテビッキオ橋(河地先生撮影)
アルベニス カディス 冒頭

Photo NO29  架空の建物

この写真に写っているちょっと変わった建物、実は、白い壁に描かれたスーパーグラフィックという絵だそうです。びっくりです。ローマ時代よりの避暑地、コモの街角の風景ですが、リアルな建物とバーチャルな建物が同じ空間に存在する風景。それにしても、なんだか不思議なデザインの建物です。というか、実際にはないので(絵なので)。ありそうで存在しないこの建物の不思議な印象が作家さんの動機になっているのかも。
ということで、思い浮かぶ曲は、「ヴァシリエフの歌と踊り」。ロシアの作曲家によるこの曲は、とても不思議な和音で構成されている曲ですが、この現実にありそうで、実は虚構の世界と現実の世界の狭間いうイメージにはぴったり合うのではないか、と勝手に自己満足しています。
架空の建物のある街角(河地先生撮影)
ヴァシリエフ 歌と踊り 冒頭

Photo NO30 クレモナの大聖堂

大聖堂の写真は、NO4カール教会、NO16スペルガ大聖堂に続いて3枚目でしょうか。このクレモナの大聖堂は、天候の具合、写真のアングルの具合等があるのでしょうか、とても明るく見えます。何か親しみやすい雰囲気もありますね。当然、権威を強く感じる曲ではなく、心のよりどころを感じる曲ですね。タンスマンの「ポーランド組曲 第1曲アントレー」などはいかがでしょうか。アントレーというのはオペラで主要人物や踊り手が登場する際に奏される行進曲調の楽曲だそうですが、このクレモナ大聖堂の華麗なファザードも、まさしくそんな感じです。

NMLの音源URL
https://ml.naxos.jp/work/7334050
クレモナ大聖堂(河地先生撮影)
タンスマン ポーランド組曲 アントレー冒頭

Photo NO31 ラオコーン

バチカン美術館にてギリシャ彫刻のラオコーン像(トロイの親子)の写真です。ラオコーンの物語とは・・・・

トロイア戦争の際、トロイアの木馬をイーリオス市内に運び込もうとする市民たちをいさめたが、この行為はアテーナーの怒りを買った。アテーナーはラーオコオーンの両目を潰し、さらに海に潜む2頭の蛇の怪物を使ってラーオコオーンを襲わせた。ラーオコオーンは子供たちと一緒にいたが、子供たちは2人とも怪物に食われてしまった。・・・・

この物語を踏まえて、選んだギター曲は、L.ブローウェルの「悲歌」。神秘的な導入部から次第に緊張感が高まり、嵐の中で、邪悪な蛇の怪獣が出現する!まさしくそんな感じの曲ではないでしょうか!!

NMLの音源URL
https://ml.naxos.jp/work/3409440
ラオコーンの像(河地先生撮影)
ブローウェル 悲歌 ヴィヴァーチェ部分

Photo NO32 バチカンの護衛兵

おお、待ってました。こそこそ話の写真。
もうまがうことなき、この曲です。
「ピシンギーニャのひそひそ話」。これしかない!!
バチカンの護衛兵(河地先生撮影)
ピシンギーニャ ひそひそ話 冒頭

Photo NO33 孤高の砦

これはどこでしょう?森に囲まれた砦。恐らくは、もともとは見晴らしのいい場所だったのが、木々が生い茂ってこんな状況になったのでしょう。日本の公園でも、展望台といって行ってみると木が生い茂って景色が全く見えない展望台。・・・・さてさて、この孤高の展望台・・ではなくて砦のイメージから浮かぶ曲は。
そうですねえ、やはりトローバの「組曲 スペインの城」でしょうね。では、どの曲にしましょうか。「第1曲 TROVA:吟遊詩人の歌」ではどうでしょうか。かつては、重要な砦だったのかもしれませんが、月日がたち今では森の中に埋もれいていることから、なんだかのんびりしてしまった感じのこの曲で。つまりは、余生をのんびりと過ごしている私のような曲?

NMLの音源URL
https://ml.naxos.jp/work/148908
孤高の展望台(河地先生撮影)
トローバ スペインの城 吟遊詩人冒頭

Photo NO34  2階建てバスとサイン

ドレスデンの市街サインの写真ということですが、後ろに、赤い二階建てバスが映っています。観光用のバスなのでしょう。そして、サインはバスの発着場の案内が書かれているサイン施設ですね。どこどこ行きが何時何分にここから出ます・・というような。
この写真から受けるのは、旅の始まりのイメージ。ということで、ラルフ・タウナーの「楽しい旅路」を選んでみました。とてもリズムが独特で、なかなか手に負える曲ではないのですが(私にとって)、とても軽快で明るい曲ですね。この真っ赤な観光バスの二階に座って、心地いい風にあたりながらドレスデンの街角を観光している時に、この曲が流れるとぴったりと思います。

(追伸)
河地先生より、「
バス発着駅ではなく、これは街のここかしこに立っています。要するに、あっち行けば何がこっち行け何といった道路方向案内標識です」ということでした。まあ、真っ赤な観光バスも映っていますので、旅の始まりということでご了解を。
ドレスデンの案内サイン(河地先生撮影)
タウナーの「楽しい旅路」主題の冒頭

Photo NO35 電車の連結器

こりゃまた、面白い写真というか、電車の連結器ですね。電車といっても、オーストリアのウィーンの町中をちんたら走る市内電車です。先生から、「はい、繋いで、繋いで・・・・」と楽し気なコメントがこの写真についてきました。
最初に思ったのは、電車というより小象が二匹、鼻をくっつけあって遊んでいる感じでした。ただ、連結器の間にる人型の標識、これは、「はい、離れて、離れて・・」と先生のコメントには逆らうようなしぐさを感じます。
はい、ギター曲ですね・・・ちょっとこじ付け的ですが、デレルモンド・レイスの「1つのワルツと2つの愛」なんてどうでしょうか?この曲をバックにこの写真を眺めると、とても意味深な写真に見えてくるところが不思議です・・・。ちょっと、エロティック?

NMLの音源URL
https://ml.naxos.jp/work/7092343
電車の連結器(河地先生撮影)
レイス 1つのワルツと2つの愛 冒頭

Photo NO36 & 37  クルムロフ城 2景

夕日に映えるチェコのチェスキー・クルムロフ城ということで2枚の写真が飛んできました。1枚は、河地先生の得意な(好きな?)狭い通りから眺めた城の塔。もう一枚は、その塔が夕日に映える写真。ちなみに、チェスキーは、チェコ語で「ボヘミアの」という意味だそうです。
まったく印象は異なりますので、思い浮かぶ曲も異なりますが、ただ、選んだ私も、おっそういうことか!との発見がありました。
まず、狭い通りから眺めた塔の写真には、昔はヴァイス作、今はポンセ作曲の「プレリュード」
そしてもう一枚の夕日に映える写真は、トローバの「マドリョーノス」

NMLの音源URL(プレリュード)
https://ml.naxos.jp/work/10521
NMLの音源URL(マドリョノス)
https://ml.naxos.jp/work/6146785

この2曲が写真を見て浮かんだギター曲ですが、両方の曲に共通なのは、曲の出だしが連続する同一音であること、そのあとメロディは下降していくことです。
音が、上から下に滝のように流れ落ちるのですが、それは塔の先端から落っこちていく姿と重なるのかも。ちなみに、狭い路地と夕日の違いは、落ち方が激しくバッロック的な線的な動きが印象的だったのに比べ、夕日に映える城のほうは、スペインの和音が重なり郷愁を感じさせる響きの違いかなとも思った次第です。どうでしょう?
路地から眺めたクルムロフ城(河地先生撮影)
ポンセ プレリュード 冒頭
夕日に映えるクルムロフ城(河地先生撮影)
トローバ マドリョーノス 冒頭

Photo NO38 紙のランプシェード

イタリア、レッコ(コモ湖畔)のホテルのロビーで見つけた紙のランプシエード、めずらしい! ということで、んんん・・これから思い浮かぶギター曲は何んだろう。
最近はまっているロシアの作曲のヴァシリエフの「ジャズ ストーリー」ではどうでしょうか。おしゃれな感じがする曲です。
この写真から、夜、このランプに明かりがともり、間接照明的に柔らかい紙を通した灯。フラジャイル(繊細)な感じでよろしいんじゃないでしょうか。ジャズにスコッチはどうかと思いますが(ジャズはバーボンでしょう)、この灯のもとで、マッカランを傾ける・・よろしいんじゃないでしょうか・・・
紙のランプシェード(河地先生撮影)
ヴァシリエフ ジャズ・ストーリー 冒頭

Photo NO39

フィレンチェのドーム(サンタ・マリア・デル・フィオーレ)と
鐘楼の写真です。ちなみに、フィオーレは英語のフラワーに相当とのこと。
Photo NO28のポンテビッキオ橋を見たときに、ドォーモも見てきました。とても、素晴らしく感動した記憶があります。
いくつか、大聖堂等で荘厳な感じ、人間が作る建築物の偉大さを感じてきましたが、このドォーモは一番ではないでしょうか。
それにふさわしい曲、とてもシンプルで、かつ精神的な高揚感、透明感がある曲がふさわしいと思い、プーランクの「サラバンデ」を選びました。心に浮かんだというより、ふさわしい曲として。写真からの印象は、アングル的にも躍動感あり、鐘楼も一緒に写っているので、物静かな感じではないかもしれませんが、ドォーモに敬意を表して、この曲にしました。

NMLの音源URL
https://ml.naxos.jp/work/7917138
フィレンツェのドーォモと鐘楼(河地先生撮影)
プーランク サラバンデ 冒頭

Photo NO40 ミラノ・アモーレ彫刻

ミラノ・アモーレ彫刻。
「アモーレ」、愛とくれば、私のとってはこの曲です。ベリナティの「愛のワルツ」です。まあ、ベリナティの愛のワルツは、ちょっと優雅でどちらかというとフランス的ですが。ここ、ミラノ、イタリアの愛の音楽とはちと違うかも。ただ、この写真から感じる愛は、街角の雰囲気も合わせて、ベリナティでいいのではないでしょうか。
ちなみにこの曲の最後に、NO35のレイスの「1つのワルツと2つの愛」のテーマが流れます。彼へのオマージュの意味を込めてだと思います。

NMLの音源URL
https://ml.naxos.jp/work/3236410

ということで、この愛をテーマとした河地先生の写真で、40枚の写真達成です。あと、60枚。着々と、100枚の偉業?に近づいていってます!!
ミラノのアモーレ彫刻(河地先生撮影)
ベリナティの愛のワルツ 冒頭

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なお、掲載している写真は、撮影者に許可なく無断使用を禁じます。
(特に、「1枚の写真とギター曲」コーナーに使わせていただいている写真)
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